ヘラクレス座Aからのジェット流
 2012.11.29
 超巨大ブラックホール付近から左右に噴出する「ジェット」と呼ばれる高エネルギーのプラズマ粒子の流れが,米国立電波天文台(NRAO)の電波望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡により鮮明に観測された。 このブラックホールは質量が太陽の約25億倍もあり,地球からヘラクレス座の方向に約20億光年離れた楕円(だえん)銀河の中心にある。 この楕円銀河の質量も銀河系(天の川銀河)の約1000倍ある。
 これまで,この楕円銀河から非常に強力な電波が出ていることは知られていたが, 米ニューメキシコ州にあるNRAOの高性能な電波望遠鏡により,正体のジェットが詳細に明らかになった。ブラックホール付近から磁場などの作用で光速近くまで加速されたプラズマ粒子は遠くまで一直線に噴出した後,球状に拡散している。
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